石と杉と無口なサインたち
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- 2016/10/06
- tag:アート
SIGN(サイン)の意味を和訳で調べてみました。
標識、看板の意味の他に、印、兆候、形跡、気配等々
また、(神の)お告げ もあったり、、いろいろな意味があるようです。
↑この写真にある石は何のために置いているのかご存知ですか?
これは『止め石』と言って、
日本庭園や神社仏閣の境内にある路に据えられて、
立入り禁止を表示するために用いられる石なんです。
何かの拍子で落とした?転がってきた?ではなく、
縄で十文字に縛っているところが人為的だとわかります。
↑また、これは『杉玉』と言って、
日本酒の造り酒屋などの軒先に緑の杉玉を吊るすことで、
やがて枯れて茶色に変色した杉玉が、
新酒が出来たことを知らせる役割を果たしているのです。
まさしく印と兆候を兼ね備えたサインですよね。
(今日では酒屋の看板みたいになっているが、
元々は酒の神様に感謝を捧げるものであったらしい。)
ところで、
ヨーロッパの街を歩けば工芸的でアートなサインをよく目にします。
↑これはパン屋さんのサインです。
プレッツェルというパンをモチーフにしているみたいです。
パン屋さんを見つけたいならこの印を探せばいい?
ヨーロッパには他にも商品モチーフを印としたサインが数多くあります。
少し話しが逸れますが、
(ヨーロッパの)駅や空港のサインではピクトグラムが頻繁に活用されています。
言語が異なる近隣諸国の人たちが鉄道や空路を利用して移動するとき、
案内表示を言葉の代わりに絵文字(ピクトグラム)化して、
わかりやすくしているためなのです。
言葉に頼らない、視覚伝達力を追求した形態。
そして、景観にマッチしたアーティスティックな意匠。
サインって普遍性を求めることが必要だと思うんです。
環境への馴染み、わかりやすくて機能的、永く使われる認知性。
そんなことを意識(モチベーションと)して、
これからもサインをデザインしていきたいと思います。
でも、、「立入り禁止」の看板なんてやめて、石を置きましょう!
そんなこと… 言えるかなぁ?
追伸。
反面、グローバル化の波はサイン表記にも例外ではなく、
3カ国語、4カ国が必需となり文字量が増えていってしまう矛盾も感じますが、、。
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